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新人看護師研修②~吸引~

    • 2020年05月26日 新人研修

新人看護師研修②~吸引~

新人看護師研修②は口腔・鼻腔内の吸引手技です。

自力で咳嗽ができない患者様や、自己喀痰ができない患者様、自己喀痰が出来ない方、また気管内挿管や気管切開をしている患者様の痰や分泌物を吸引して除去するための技術です。

講義で解剖生理を復習し、吸引の意義や注意点を再確認しながら、手技をイメージして実技に臨みました。 

新人看護師研修②~吸引~

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まずは講義で復習

実技の前に担当看護師から講義を受けました。

吸引は痰や分泌物を除去するために行います。吸引の適応になるのは

①自力で咳嗽誘発や喀痰喀出が困難で、しかも喀痰の粘度が高い場合。

②麻酔や意識障害のため、分泌物が大量に貯留する場合。

③気管内挿管や気管切開を行っているために、気道の浄化作用が著明に低下している場合。

呼吸器の疾患だけでなく、手術後の患者様や、まだ自力で咳をして喀痰することができない乳児・小児にも吸引は行う事があります。

まずは講義で復習

どんな事に注意したらいいのだろう?

吸引は鼻腔や口腔に吸引チューブを入れて行うものです。もちろん必要なケアではありますが、頻回すぎる吸引や、吸痰効果を上げようと必要以上に吸引圧を高くしてしまうと、粘膜が傷ついたり、刺激で浮腫んだりすることがあるそうです。そのような二次弊害もあると念頭に置いて、効果的な吸引を日々行っていくことが必要と学びました。

どんな事に注意したらいいのだろう?

彼の名は。

実技研修は吸引シュミレーターの人体模型を使って行います。今回使用した吸引人体模型、この写真ではわかりにくいのですが、口腔・鼻腔から気道までが可視化できるようになっています。実際の患者様では決して見ることはできませんが、吸引チューブがどのような経路で進み、どのように分泌物を吸引するのかを見ながら実施をする事が可能です。

こちらが今回使用した吸引シュミレーター『Qちゃん』

何だかうっすらほほえんでいるように見えますね。(^.^)

彼の名は。

より苦痛を軽減するために

吸引は苦痛をともなってしまうケアです。チューブが吸引しているときは陰圧がかかり呼吸ができない状態となります。どうすれば苦痛の軽減につながるか考えて実技演習をしていきます。一つは患者様に必要性を説明して、協力してもらうことです。声かけをして緊張をほぐし、辛かったら手を振って合図してもらうなど共同してケアを行うといいと思います。

更に丁寧かつ素早く吸引し、短い時間で効果的な吸痰を行うことです。やはり苦しい事は短時間に済むよう心がけたい。看護師が技術を磨いていくことですよね。

準備から、患者様への声かけ、吸引の手技と一連の流れをひとりづつ練習していきました。

より苦痛を軽減するために

スタンダードプリコ―ション

患者様のすぐ身近でケアに従事する私たちですが、スタンダードプリコ―ションに基づき、患者様の現病歴に感染症があるかどうかに関わらず、血液・体液に接する可能性があるときは、マスク・エプロン・アイシールドを使用していきます。もちろん処置前後の手指消毒・手洗いは必須です。そしてこれからの医療現場は医療者も自身の安全に気を付ける事が更に重要であり、それが感染を広めないことにもつながります。
スタンダードプリコ―ション

吸引中も患者様の様子に注視する。

一回の吸引は10秒~15秒、その間患者様は息が吸えないことを念頭に置き、患者さんの様子や酸素飽和度(SPO2値)の低下がないか、処置中も観察をしっかり行っていきます。数値のみを頼りにするのでなく患者様の訴えや顔色を良く観察していかなくてはなりません。

また口蓋垂や咽頭後壁にカテーテルがあたり刺激されると、嘔吐反射が起こる事があります。嘔吐の誘発も注意です。

男性看護師 一生懸命取り組んでいました。(*^_^*)

吸引中も患者様の様子に注視する。

研修終了後

 

研修が終了し、物品のあとかたづけをしていると「質問してもいいですか?」と熱心に質問してくる看護師がいました。鼻腔からの吸引時のカテーテルの動かし方、患者様の痛みについて深く考えが及んでいるようで、もう一度カテーテルの動きを一緒に復習しました。新人看護師たち向上心があり一生懸命です。

新人研修はこれからも続きます。

一つ一つ出来るケアができていき、より患者様のニーズに寄り添い 援助できる看護師になっていく、そのお手伝いを今後もしていきたいですし、彼らの成長をこれからも見守っていきたいと思います。(^o^)丿

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